お知らせ

2016年08月17日

JALとJR西"呉越同舟" 「LA←→京都」乗り継ぎチケットでインバウンド囲い込み

日本航空とJR西日本が提携し、米ロサンゼルスと関西国際空港を結ぶ直行便と、特急「はるか」の切符(関空-京都)のセット販売を4月26日に始めた。外国人に人気の京都までのアクセスで利便性を高めるのが狙いで、国内の出張・旅行需要をめぐり争奪戦を繰り広げてきた航空機と鉄道が、インバウンド(訪日外国人客)需要の取り込みでタッグを組む。京都以外の鉄道ルートもセット販売を目指しているといい、欧州では一般的な「エア(航空機)&レール(鉄道)」が日本に根付くかが注目される。(阿部佐知子)

欧州で一般的な「エア&レール」

 両社が発売する商品名は「JAL&はるか」。ロスから京都までの片道と往復の2種類あり、航空券は通常料金だが、一括購入することでJR西の「はるか」の運賃が片道2850円から44%引きの1600円になる。

 インバウンドは関空到着後、関西空港駅で乗車券を購入することなく、事前に印刷したチケットで改札を通ることができる。列車への乗り換えを「あたかも航空便同士の乗り継ぎのようにスムーズに利用できる」(日航の中野星子西日本地区支配人)というわけだ。

 JRにとってはインバウンドに「はるか」を利用してもらい、日航にとっても空港がない京都を目的地にする利用者にアクセスの利便性をアピールできる。つまり、両社に「ウィンウィン」の関係のビジネスなのだ。