お知らせ

2016年08月17日

今、訪日外国人に「本当に」人気のある観光スポットとは?

いま訪日外国人観光客に、どの観光スポットが人気なのか、予想がつくでしょうか。

毎月3億5000万人を超える旅行者が利用している、世界最大の旅行口コミサイト"トリップアドバイザー"に寄せられた、外国人旅行者の口コミをもとに決定された"外国人に人気の日本の観光スポット"ベスト50を紹介している本書『行ってよかった 外国人に人気の日本の観光スポット』を参考に、さっそくそのランキングを見てみましょう。

堂々の第1位は、全国約3万社にものぼる稲荷神社の総本宮、京都府京都市にある"伏見稲荷大社"。どこまでも続く朱塗りの鳥居の姿は、神秘的に映るようです。「京都に1週間滞在し、ほかの神社や庭園、寺院をたくさん見ましたが、何よりも圧倒されました!数千を数える膨大な鳥居は圧巻」(ELondonTravellerさん/イギリス)や、「夕暮れ後、暗くなってから行きましたが、ライトアップされていました。幻想的な雰囲気が漂っていておすすめです。迷路に迷い込んだような不思議な感覚。京都のほかの寺院にはない空気を感じてください」(LeoneSusさん/マレーシア)といった声が。

続く第2位は、広島県広島市の"広島平和記念資料館(原爆ドーム、平和記念公園)"。原爆の悲惨さを伝え、平和を訴えるシンボルとして、考えさせられるところが多いようです

第3位は、同じく広島県の廿日市市にある"嚴島神社"。海に浮かぶ寝殿造りの社殿と、本社拝殿から約200m沖に立つ大鳥居の美しさは、多くの観光客の心を捉えているようです。
「3回訪れているが飽きることがない。晴れた日に輝く朱塗りの寺院、霧雨の中の神秘的な姿、干潮時、満潮時、夕方、夜景、どれも言葉では言い表せないほど美しい」(momo Tさん/アメリカ)といったコメントが寄せられています。

ランキングはその後、第4位に奈良県奈良市の"東大寺"、第5位に京都府京都市の"禅林寺 永観堂"、第6位に長野県山ノ内町の"地獄谷野猿公苑"、第7位に和歌山県高野町の"高野山奥之院"と続きますが、第8位には日本人があまり知らないであろう少し意外なスポットが。

それは、京都府京都市にある"サムライ剣舞シアター"。ここでは、詩吟に合わせて刀や扇を持って舞う舞踊である剣舞を体験したり、ショーを見たりすることができるそう。基本的な刀の持ち方や扱い方を学んだりすることで、日本文化の理解にも繋がると外国人観光客から人気なのだといいます。

またサムライ剣舞シアターの他にも、侍に会えるスポットは軒並み人気が高いようです。京都府京都市の"東映太秦映画村"や栃木県日光市の"江戸ワンダーランド日光江戸村"といった日本人にもお馴染みのスポットだけでなく、東京都新宿区の"サムライミュージアム"、北海道登別市の"登別伊達時代村"など、侍・忍者の人気はいまだ健在。

外国人に人気の日本の観光スポット、ベスト50。外国人観光客は日本のどのようなところに惹かれるのか、身近にあり過ぎて気付かない視点を発見できるかもしれません。

2016年08月13日

府北部の農家民泊 国内外観光客の受け

農村生活を体験できる「農家民泊が府北部など農山村地域で広がっている。記者も体験し、いろり端を囲んで採れたての食材を使った料理を味わい、夜更けまで住民や体験者との会話で盛り上がり、自然との関わりが希薄な都市住民を引きつける魅力を発見した。近隣住民とのトラブルも聞かれる都市部の民泊とは違い、農家民泊は国内外の観光客に府北部に足を運んでもらう絶好の機会と感じた。

 農家を開放するスタイルが人気を集め、修学旅行生にも活用されている。各自治体は、旅館業法の許可を得た場合を「農家民宿」と呼び、府内では6月末時点で69軒(2009年度15軒)、滋賀は81軒(同10軒)と増えている。

 取材の中で、「京都ブランド」を生かそうと、福知山市に移住して開業を果たした人にも出会った。同市三和町の農家民泊「ふるま家」を営む沢田さやかさん(43)は7年前に横浜市から移住。宿泊客の約9割は外国人でインターネットでも魅力が広がり、「里山は世界に誇れる観光資源。受け入れ体制次第で外国人を集められる」と語る。

 国は昨年約2千万人だった訪日外国人旅行者を、20年に倍増を目指す。観光シーズンは京都市内の主要ホテルは満杯に近い。ならば、都市部や従来の有名観光地ばかりでなく、国内外の観光客に府北部の農家に泊まってもらってはどうか。記者と農家で過ごした韓国人旅行者が「思い描いていた本当の日本を感じる」と満足そうに語った表情を見て、その思いを強くした。

 行政も開業支援に動きだす。福知山などを管轄する府中丹広域振興局は、開業希望者向けの説明会を年1回開き、ブルーベリー収穫やホタル観賞といった魅力を紹介したガイド本を作った。ただ、開業者は2月以降増えず、まだPRが不十分なようだ。開業費用もネックで、綾部市の農家民泊経営者からは「電気配線や水まわりの工事に出費がかかり、金銭的な支援があれば」との願いも聞いた。

 農家で宿泊代を得て宿泊者に食事を提供する場合は、ホテルや旅館と同一とみなされ、旅館業法や食品衛生法の許可が必要だ。その中で、南丹市などを管轄する府南丹広域振興局は都市農村間交流を促進させようと、宿泊客を受け入れやすくするガイドラインを作った。農家に安全対策と衛生管理の研修受講を義務付け、修学旅行などの少人数の教育体験旅行の受け入れに限る内容だ。「京都丹波・食と森の交流協議会」(南丹市)は受け入れ農家探しや団体客の手配などをし、すでに150軒以上の農家が登録。昨年度は約560人が宿泊し、環境整備は実を結びつつある。

 農家民泊は自然豊かな地方に芽生えた観光振興の可能性を広げる。昨年、京都縦貫道が全線開通し、観光振興の追い風が吹く府北部。官民一体の開業支援や受け入れ体制の整備をさらに進めてほしい。

[京都新聞 2016年8月3日掲載]

2016年08月13日

新設法人は6年連続増加、ホテル開業相次ぐ

東京商工リサーチが発表した調査によると、2015年の1年間に全国で新しく設立された法人(新設法人)は前年比4.5%増の12万4996社だった。新設法人の増加は6年連続になる。

新設法人の数

業種別に見ると、大きく増加した分野の1つがホテル・旅館などの宿泊業だ。前年比58.6%増の601社が2015年に新設された。

宿泊業のコンサルティングを手掛けるホスピタリティマネジメントの山森好高シニアディレクターは「当社にもここ半年ほどで新規にホテルを開業したいという相談が増加しています」と語る。中でも東京や京都、大阪に土地や建物を所有している異業種の企業が、宿泊業の好調を知り、市場参入を考えて相談に来るケースが多いという。新規開業する宿泊業者の間では、「所有する建物をドミトリー風に改装し、シェアハウスのように共同スペースを設置した簡易な宿泊施設を開くことがトレンドになっています」(山森氏)。

東京オリンピックの開催を見込んだ観光産業の盛り上がりや、Airbnbなどの民泊サービスが盛んに報じられていることも、宿泊業の増加に拍車をかけているという。現在は「需要に供給が追いついていない状況」(山森氏)であるため、今後も宿泊業の新規開業は続く見込みだ。

2016年08月13日

京都市に続き京都府も民泊調査

民家やマンションの空室などに観光客を有料で泊める「民泊」について府は、京都市内を除く府内136施設の現地調査結果を発表した。旅館業法の許可を得た施設は27カ所(20%)にとどまり、無許可施設が59カ所(43%)、実態が不明な施設が50施設(37%)にも上った。府は無許可施設に許可申請をするよう指導し、住居専用地域で営業しているなど許可要件を満たさない施設には営業中止するよう指導をした。【野口由紀】

府は5月から6月末にかけて、Airbnbなど八つの民泊仲介サイトに掲載された施設を対象に調査。営業中止の指導をした施設49カ所の内訳は向日市5▽長岡京市6▽宇治市7▽城陽市9▽井手町14▽精華町3▽亀岡市2▽南丹市1▽福知山市1▽宮津市1。指導に応じない場合は府は告発も視野に入れて対応していくという。

山田啓二知事は14日の定例記者会見で「民泊を無法地帯にしてはいけない。多くが要件を満たさない状況を深刻に受け止めなければいけならない。と述べた。

2016年07月23日

訪日外国人数が過去最高:観光先進国を実現

今週、1月から6月の訪日外国人旅行者数が上半期として初めて1000万人を上回る1171万人となったことが発表されました。

昨年の同時期と比べて28%増と今年に入っても引き続き堅調に増えています。

6月として過去最高の199万人、前年比で24%増となり、熊本地震直後の5月15%増から勢いが回復しつつあります。

また、円高の影響などにより一人当たりの消費額は減少したものの、上半期の訪日外国人旅行消費額は1兆8838億円となりこちらも過去最高を更新しました。

これは、ビザ緩和、消費税免税制度の拡充、航空ネットワークの拡大、入国手続きの迅速化や継続した訪日プロモーションなど、観光立国を目指す安倍内閣の政策が功を奏した結果です。

さらに高いレベルの観光立国の実現のために、安倍内閣では今年の3月に「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定し、2020年4000万人という高みを目指して総合的に政策を進めているところです。

そのひとつに「MICE誘致の促進」があります。

MICEとは、企業等の会議や報奨・研修旅行、国際機関・団体、学会等が行う国際会議、展示会・見本市など、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称です。

国内外から多くのひと、ものを呼び込み、観光客に比べて滞在日数も長いことから、裾野の広い経済効果があります。

大規模MICE施設のひとつである、パシフィコ横浜が今年25周年を迎え記念する式典が開かれました。

公務のために残念ながらビデオメッセージでの参加となりましたが、西区の市会議員として計画段階から携わり、空き地が目立つ当時のみなとみらいを思い起こすと、大変感慨深いものがあります。

稼働率が低く苦しい時期もありましたが、みなとみらいの成熟とともに稼働率も上がり、APEC首脳会議やアフリカ開発会議が開催されるなど、パシフィコ横浜は今や日本を代表するMICE施設として重要な役割を果たしています。

2020年には隣接地に、新たな施設が建設される予定であり、さらなる効果が期待できます。

また、赤坂迎賓館では今年の4月から、京都迎賓館も今月21日から一般の方々に公開して好評を博していますが、新たな試みとして企業にも開放することを決めました。

ヴェルサイユ宮殿をはじめ、世界では、民間企業が適切な料金を支払ってレセプションを開く例が数多くありますが、日本ではこれまで認められてきませんでした。

その初めての事例として来週、メルセデスベンツ日本によるイベントが赤坂迎賓館の前庭で催されます。

国が行う外交だけでなく民間での国際交流や、最先端の技術を紹介する場として、魅力にあふれる迎賓館を活用したイベントは、日本の魅力を世界に発信する絶好の機会となると考えています。

こうした観光資源の新たな活用など、一つひとつの政策を着実に進め、「観光先進国日本」を実現してまいります。